病気が治るしくみ

医者や薬が病気を治す訳ではない!

薬の魔術

「病気は薬を飲めば治る」と説く人がいる。事実、今の医療では、医師は殆どの治療に薬を用いている。しかし、大半の薬が対症療法の域を出るものでないことを医師は知っている。
医師を訪れる人々も、「痛みをとってほしい」とか「咳を止めて」とか「肩こりを楽にして」とか言う。症状を取り除くことは熱心だが、原因から根本的に治してくれとは言わない。鎮痛剤で痛みをとっても治るとは限らない。咳がでるからといって無闇に鎮咳剤を使うのは、無意義なばかりでなく弊害を伴うことがある。肩のコリが一時的に楽になっても、根本的に治さなければまた起こす。むしろ症状の多くは、病気を知らせるシグナルであり、治るために必要な生体反応であって、無闇に症状を抑制する対症療法は、百害あって一利なきこともある。それでも病気は薬を飲まなければ治らないと思い込んでいる人は多い。
この薬の魔術のからくりを支えているのは・・・

人々が【各人の治癒力】に気付かないためである。

知的労働の対価

ある日本人がアメリカ滞在中に風邪を引いて医者にかかったら、「寝てれば治る」といわれただけで高額の診察料を払わされた。すっかり頭にきた日本人は、悪徳医を訴えてやると弁護士に相談したら「あなたは医師の診察を受け、指示に従って病気が治ったのだから、診察料は払わなければならない」と言われた上、弁護士から高額な相談料を請求されたという話がある。
この話は、日本人が知的労働を評価する観念に乏しいことに言及する際にしばしば引き合いに出されるが、こと医療に関する限り、アメリカの医師の処置が正しいのである。しかし、日本の習慣では、病気に効かない薬でも出したほうが金を取り易い。このからくりに気付かないのは・・・

人々が【各人の治癒力】を過小評価しているからである。

ゆがめられた健康保険制度

薬は何でも駄目だという気はないが、薬を飲ませなくても治る病気にまで薬を飲ませる必要はない。しかし医療の現場は少し違う。薬だけでなく、注射の一本もうってやると、患者は喜んで財布のひもをゆるめるのである。
その上、健康保険制度がきわめて唯物的なこともあって、医者は薬のセールスマンの役目をしないと生活出来ない。そのため医療が薬販売業になり、なるべく薬を使わずに治すのが名医であるという考え方は、理想論ではあっても通用しなくなった。このような薬中心の医療が、医療を本質から破壊しつつあるとしても、

医師と患者の間の信頼感をやっとつなぎ止めているからくりが・・・【各人の治癒力】である。

身体の抵抗力

最近、世人は薬による対症療法の無力なることに気付き、ようやく予防医学に目を向けるようになったが、随分見当外れのことをしている人が少なくない。例えば、風邪の予防にマスクをして厚着をする人が多いが、風邪の原因は寒いからではなく、身体の抵抗力が弱いためである。人々が恐れる結核にしても、至る所にある結核菌に侵されない状態が真の健康体である。即ち、真の予防法は、身体を無菌的に保つことでなく、各人の身体の抵抗力を強くすることである。

これこそ、【各人の治癒力】を強めるのが、光線療法である。

 



日本に於ける光線療法の産みの親、後に光線療法の父と呼ばれる。
畢生の事業として生涯を光線療法の普及に尽瘁した医師。
故 宇都宮義真 博士