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2009/10/16 
  静岡グランシップ
講師
・日本光線療法協会 代表顧問  医学博士 宇都宮 光明
・特別講師               医学博士 竹内 宏一


インフルエンザ対策には、アーク光線療法!


インフルエンザの特徴
インフルエンザは強い伝染力を持つため決定的な予防策はなく、すべての人が必ず罹り、高熱、関節痛、筋肉痛、上部呼吸器症状などで始まり、免疫力が低下している人ではインフルエンザ肺炎、幼児ではインフルエンザ脳炎・脳症のような重症合併症を起こします(非ステロイド抗炎症剤によるライ症候群)。そのため合併症を起し易いグループをハイリスク群と呼び、幼児、小児、妊婦・特に妊娠28週以降の妊婦、慢性肺疾患(肺気腫、気管支喘息、肺線維症、肺結核)、腎疾患(慢性賢不全、血液透析患者、腎移植患者)、心疾患(僧帽弁膜症、鬱血性心不全)、代謝異常(糖尿病、アジソン病)、免疫不全(エイズ、免疫抑制剤の投与)、65歳以上の高齢者などの人々に注意を呼びかけています。
なおインフルエンザは「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」で五類感染症に指定されており、サーベイランスが行われます(鳥インフルエンザ・H5N1は二類感染症、新型ブタインフルエンザ(H1N1亜型)は新型インフルエンザ等感染症)。

■インフルエンザウイルス
インフルエンザウイルスにはA型とB型とC型がありますが、ウイルス粒子表面にヘマグルチニン(HA・ウイルスが細胞内に入る)とノイラミニダーゼ(NA・ウイルスが細胞外に出る)という抗原性糖蛋白を持つのはA型とB型です。特にA型はHAとNAの変異が多く、HAには16、NAには9の亜型があり、様々な組み合わせをして、ヒト、トリ、ブタ、ウマ、イヌなどの宿主に広く分布する人獣共通感染症です。中でもブタはヒトとトリのインフルエンザウイルスに感受性があるため、鳥インフルエンザウイルスが渡りで移動するカモなどから鶏など家禽を介してブタに感染し、ヒトに感染するように変異することが知られています。このように遺伝的性状を異にする複数のウイルスが複製の過程で入れ替えを起こし(遺伝子再集合・不連続抗原変異・大変異という)、ヒトからヒトに感染する新型インフルエンザになり、パンデミック(世界規模の大流行)を起こすと考えられています。なおB型はヒトにだけ感染し、変異し難いため、免疫は比較的長く続き、散発的に小規模な流行に止まるとされています。またC型は遺伝子が変わらないため、終生免疫になります。

■新型インフルエンザの警戒水準

WHOやわが国政府が想定していた新型インフルエンザは、強毒性鳥インフルエンザ(H5N1)に由来するものです。強毒性鳥インフルエンザのトリからヒトへの感染の死亡率は60%で、ヒト-ヒト感染するのは時間の問題とされているため、その対策が急がれていたのです(プレパンデミックワクチン)。ところが強毒性鳥インフルエンザが新型インフルエンザに変異する前に、新型豚インフルエンザ(WHOはA(H1N1)と呼ぶことを提唱、1918年のスペインかぜ、1977年のソ連かぜと同じ亜型、連続抗原変異・小変異と呼ぶ)のヒト-ヒト感染が現実になったのです(1958年のアジアかぜはH2N2・1968年の香港かぜはH3N2)。
新型インフルエンザでは、流行状況や毒性を調べる必要があります。そのためWHOも各国政府も、高い病原性を持つ強毒性鳥インフルエンザが新型インフルエンザになり流行した場合を想定して予習した対策を駆使して対応しました。すなわち迅速診断キットの簡易検査でA型インフルエンザと判定すると、PCR法(キャリー・マリス、1993年のノーベル化学賞)でウイルスの遺伝子を調べ、遺伝子が新型インフルエンザと一致するとWHOに報告する、これまでの新型インフルエンザでは出来なかった対応です。
WHOは新型インフルエンザの国際的基準として、パンデミックの警戒水準をフェーズ1から6に分けています。フェーズ1は動物の新型インフルエンザがヒト感染するリスクは低い、フェーズ2は動物間に新型インフルエンザの流行があり、ヒト感染のリスクがあるためパンデミックの潜在的脅威になる、フェーズ3はヒト-ヒト感染は散発的で限定されている、フェーズ4はヒト-ヒト感染が増加し大流行となる事態が疑われる、フェーズ5はかなりの数のヒト-ヒト感染が複数の国で広まりパンデミックが差し迫っている、フェーズ6は世界的にヒト-ヒト感染の大流行が起きパンデミックになったと定め、今回の新型インフルエンザではパンデミックを宣言しました。またわが国は、前段階・未発生期、第一段階・海外発生期、第二段階・国内発生早期、第三段階・感染拡大期と蔓延期と回復期、第四段階・小康期としています。なお第二波、第三波を見越して再燃期を設けています。
なおWHOは今回の新型インフルエンザの毒性は季節性インフルエンザと同程度かやや強い程度の弱毒性で、新たに設けた深刻度(重度、中度、軽度)は中度とし、一般医療機関の受診可、軽症者は自宅待機、ハイリスク群を除いて大半は投薬、入院の必要はないとしました。わが国の対応も抗インフルエンザ薬の使用基準を除けば、WHOの動きに準じてゆるくなっています。
ところで専門家や厚労省の担当官の話として、新型インフルエンザには免疫がないから怖いと報道されています。その一方で、高齢者の患者が少ないのは、1918年から流行したスペインかぜと亜型が同じH1N1で、その流行が1957年のアジアかぜ(H2N2)まで39年間続いた間に免疫を獲得したのではないかとされています(1977年から流行のソ連かぜもH1N1)。確かにこれまで罹患していない人では、抗体やブースター効果はありません。しかし私たちには新型インフルエンザと闘う自然免疫があり、罹れば直ちに獲得免疫が作動しますから、免疫がないと決め付けるのは誤解を生む恐れがあり如何なものかと考えています。
わが国の新型インフルエンザの流行は、高温多湿の夏になれば小康状態になると思われていましたが、七月以降患者は増加に転じ、政府は真夏の8月19日に本格的な流行の開始を宣言し、今も増え続けています。例年、インフルエンザの流行のピークは冬ですが、アークメディカル研修会が開かれる十月の中頃に新型インフルエンザは流行のピークを迎えているかも知れません。なお国を挙げて新型、新型と大騒ぎになっていますが、本当の新型インフルエンザは強毒性鳥インフルエンザがヒト-ヒト感染する新型に変異した場合で、その毒性は今回とは比較にならないほど高いと考えておく必要があります。

■ インフルエンザの予防対策と治療の限界
インフルエンザの感染経路は飛沫感染と接触感染です。そこで予防のための日常の注意として、人ごみを避け、手洗い、うがい、マスクの着用が勧められていますが、これで予防できるほど生易しい相手ではありません。またインフルエンザワクチンがありますが、不活化ワクチン(HAワクチン・米国では生ワクチンが認可されている)のため効果は万全ではありません(ギランバラー症候群)。
治療面では2001年からインフルエンザ治療薬のタミフルとリレンザが使われていますが、ウイルスの拡散を阻害する薬剤(ノイラミニダーゼ阻害薬)のため、発症して48時間以内に投与した場合にのみ有効とされ、増殖したウイルスを失活(不活性化)する効果はなく、重症合併症に対する効果は期待できません。加えて闇雲に使うことで、薬剤耐性ウイルスの出現を早めることが危惧されています(既に豚、鳥とも耐性ウイルスが検出されている)。

■インフルエンザを治す免疫力
新型であれ季節性であれ、インフルエンザに罹ったとは、インフルエンザウイルスが咽喉の粘膜細胞内に侵入し、増殖し始めたということです。そこでまずウイルス感染細胞を見付けて攻撃を仕掛けるのが、先天的に備わった自然免疫で、中でも大きな役割を担うのがNK 細胞とマクロファージです。NK細胞はNatural(自然)Killer(殺傷力)細胞の略ですが、約50億個のNK細胞が体中をパトロールしていて、抗原抗体反応という手続きなしにウイルスを殺す役割を果たしています。また何でも食べて自己か非自己か判別するマクロファージがウイルスに気付くと.情報をリンパ球のT細胞に伝え、獲得免疫の出番が来ます。T細胞が直接ウイルス感染細胞を攻撃するキラーT細胞(細胞障害性T細胞)と抗ウイルス作用があるサイトカイン (生理活性物質)を産生、放出するサイトカイン産生型T細胞に分化して、インフルエンザと闘うのが細胞性免疫です。またT細胞がヘルパーT細胞に分化し、ヘルパーT細胞がウイルス感染細胞に対する抗体を特異的に産生するB細胞に情報を伝え、B細胞が形質細胞に分化してウイルスにミサイル攻撃を仕掛ける免疫グロブリン抗体を生成するのが液性免疫です。なおT細胞、B細胞は過去に経験した抗原情報を記憶し、再度抗原にさらされると速やかに抗体を産生して免疫を立ち上げる作用があり、ブースター効果と呼ばれます(季節性にはあるが新型にはない)。このように免疫力に関わるすべての機能を総動員して、ウイルスに総攻撃を仕掛け、ウイルスを不活化(失活)し、最終的にインフルエンザに駆逐する力の源は免疫力しかないのです。

■アーク光線が免疫力に及ぼす効果

演題を「個々人に求められる新型インフルエンザ対策」としたのは、人には始めて罹患した新型インフルエンザの病原ウイルスを不活化して治す免疫力、換言すれば自己治癒力があり、免疫力の維持、向上のための自助努力が自己防衛で求められることを述べたかったからです。そのためには平凡でも安静、保温、水分補給、栄養摂取、休息、ストレスの管理など一般的な日常の養生も大切ですが、ここではアーク光線の基本照射を日々の習慣にすれば、免疫力の維持、向上に役立つ自然の成り立ちについて考察します。

アーク光線には透過、深達性に優れた輻射線(主に近赤外線)の輻射熱で深部から身体を温める作用があります。この熱刺激により遺伝子発現が誘導され、熱ショック蛋白質(ストレス蛋白質)が生成されます。熱ショック蛋白質は細菌から哺乳類まで共通の遺伝子発現で生成され、多彩な優れた内因性生体防御効果を有する一群の蛋白質ですが、すべての多細胞生物に存在する非特異的な生体防御機構の先天性の自然免疫を賦活し活性化します。すなわちNK細胞の新型インフルエンザウイルス感染細胞を即座に非自己と認識し、食作用で除去する細胞障害活性を高め、マクロファージの食作用(ウイルスを消化し、Tリンパ球にウイルスの情報を伝えることで抗体産生のメカニズムが起動する)を促し、免疫担当細胞間や免疫担当細胞と神経系、内分泌系のネットワークの情報交換するインターロイキン(例えばマクロファージが産生するインターロイキン1は免疫系、炎症系、中枢神経系、内分泌系などと情報を交換して生体防御反応を引き出す)やウイルスの増殖を抑制するインターフェロンの生成をうながし、補体(自然抗体)の食作用を活性化します。
獲得免疫の免疫応答には、光線で生成されるビタミンDの細胞分化誘導作用とカルシウム代謝調節作用は深く関わっています。すなわち免疫系には約一兆といわれる免疫担当細胞が役割分担に応じて相互に情報を交換し獲得免疫に関わっていますが、これら血液中のすべての有形成分は骨髄にある一種類の多能性幹細胞と呼ばれる造血幹細胞から分化します。この細胞分化を誘導する受け皿になるビタミンD受容体は、マクロファージ、胸腺内成熟T細胞、活性化した末梢T細胞、B細胞にあり、ビタミンDが直接作用して細胞分化を適切に誘導します。すなわちビタミンDは単球からマクロファージへの分化、リンパ系幹細胞からT細胞、B細胞への分化、T細胞のヘルパーT細胞、サプレッサーT細胞への分化を誘導しています。またカルシウムは身体を構成する60兆の細胞間の情報伝達に欠かせない役割を果たしていますが、情報が正しく伝達されるためには、細胞内カルシウム濃度を細胞外カルシウム濃度の一万分の一に保つカルシウムの体内分布のホメオスタシィスが保たれなければなりません。しかしビタミンDが不足すると、カルシウムが吸収されませんから、この不足分を補うために副甲状腺ホルモンのパラソルモンの作用で骨からカルシウムが血漿中に過剰に溶け出します(骨粗鬆症)。この過剰分が組織内、細胞内に移行して細胞内カルシウム濃度が上昇する、すなわちカルシウムパラドックスを起こすと、細胞機能を阻害し、免疫系では免疫情報の伝達、交換が正常に機能しなくなります。
夏日光浴をすると、冬風邪を引かない、との言い伝えは、経験に基づく知恵だと思いますが、今では光線と免疫の関わりは医学的に裏付けられているのです。

愚者の戯言

新型インフルエンザで強毒性と予測されて恐れられているのは鳥インフルエンザH5N1で豚インフルエンザH1N1ではありません。今回の新型インフルエンザは豚インフルエンザで弱毒性ですから、これまでの状況から判断して、発熱した場合、ハイリスク群の人は除くとしても、自宅で安静にして注意深く経過を観察し、救急車を呼ばなければと思うような症状がない限り、自己の免疫力を信じて治すのが、負担も拘束もないベストな選択肢ではないかと思っています。少なくとも前回まで皆そのようにして治したのですから。

 

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